まだ起きてもいないことを妄想して心が不安になる。
過去の出来事に後ろ髪を引かれて後悔ばかりしている。
過去にしばられていては夢ある未来は想像しづらく、今やるべきことにも集中できないものです。
砂時計は、「過去、現在、未来」という目には見えない時間を形にしたものといえます。
砂時計の上にたまっている砂は、これからやってくる時間、つまり寿命。与えられた砂の量は、人それぞれ異なります。
わたしの人生に、あとどれだけの砂が残っているのか誰にも分かりません。
しかし、砂に限りがあるということは確かです。立派なひとでも、怠け者でも砂に限りがあるということに変わりありません。
下に落ちていった砂は過去のできごと。一旦、下に落ちた砂を上に戻して「あの時に戻ってもう一度やり直します」とはいきません。
肝心なのは、いま現在をどう生きていくかということです。ボケッとしていると、どんどん時間は経っていきます。
過去より未来より大事にしたい「今」は、一瞬一瞬といった短い時間のことだと思います。
仏教で、時間の最小単位は「刹那(せつな)」といいます。
一刹那(ひとせつな)の長さは、一弾指(いちだんし=指をパチンとはじくこと)の65分の1だそうです。とてつもない一瞬、ということだと思います。
刹那の連続が過去になり未来になります。今に全力を注ぐことが一大事です。