そろそろ来年の運勢が気になる頃です。「来年は好調!」とあれば嬉しいし、「運気不調」とあれば、何とも言えない気持ちになるものです。しかし、年間を通じていかなる運勢にあっても、大切なのは「今日一日をどう生きるか」だけだと思います。
仏教的に運気を上げていくとするなら「陰徳を積む」ことです。隠れて密かに人に見つからないように良い行いをするということです。
「トイレ掃除」「風呂掃除」「電車で席を譲る」「仏壇のお水を替える」「墓掃除」「あの人の結婚式はお天気になりますように。など大切な人のためにお祈りする。」などなど、良い行いは沢山あります。
陰徳を実践するにあたって注意することは、決して人に見つかってはならないことです。「トイレ掃除しといたよ」などとは決して言ってはなりません。人に見つかった時点で陰徳でなく、ただの良い行いになります。
そして、陰徳を積むことに加えて大切なことがもう1つ。それは「懺悔(さんげ)」です。
自分の過ちを素直に認めることです。できれば自分の反省したことや、失敗談も人に話すようにするといいと思います。
運気を上げるには「懺悔をして、人知れず陰徳を積む」ということです。
なぜ良い行いをしたのに、それを隠すことが大切なのでしょう。
それは、人間関係や仕事がうまく運ばない時、わたしたちは「懺悔をして、陰徳を積む」ことの逆の行動をしてしまうからです。
自分の失敗を認めず、周りの人のせいにする。そして、自分がやった良い行いを恩着せがましく人に話してしまう・・・。自分で文章を書いていてハッとしてしまいました・・・。
そのような行動をとると、自分の心の中に残るものは、自分のありのままの姿から目を背けた何とも言えない感情だけでしょう。
一方、懺悔をして陰徳を積むと、自分のこころに残るものは、良い行いをした清々しさだけです。
快晴で一点の曇りもない青空のような清々しい気持ちです。
仏教は迷える者のためにあります。運気が好調で何をやっても上手くいくときにはあまり必要ないかも知れません。
「来年の運気は曇り空・・・」と言われているのなら、懺悔をして陰徳を積むことを実践してみてはどうでしょうか。一年通して実践すれば、きっとこころは快晴です。
こころが快晴であるのなら、自ずから自信と勇気が湧いてくるものです。