7月のお施餓鬼、8月の棚経が無事におわりました。暑い中お参りくださった皆様、大変ご苦労さまでした。
つかの間の休息の日、DVD鑑賞をしました。私にとっては、毎度おなじみの「ベストキッド1、2」です。繰り返しみている映画で、初めて見たのは小学生の頃。今までなんど見たかのかわからないです。
沖縄出身のミヤギさんという空手の達人と、アメリカ人の少年との交流を描いた映画で、今回、とくに印象に残った場面を紹介します。ベストキッド2の場面です。
ミヤギさんと少年は、ミヤギさんの生まれ故郷の沖縄に2人で出かけていきます。そして、ミヤギさんは少年を、自分の空手の修行道場であるミヤギ道場へ連れて行き、正面にある掛け軸の言葉を紹介します。
「空手に先手なし。まずその心を知るべし」
空手道に反して嫌がらせをしてくる相手に「なぜミヤギさんは強いのに、やり返さないのか?」と疑問に思っている少年へ、ミヤギさんがこの言葉の意味するところを伝えます。「彼は空手の心を忘れているのだよ」と。
世界中にはさまざまな宗教があり、仏教のなかにも多くの宗派があります。それぞれの宗旨宗派で、お参りやお祈りの作法はさまざまです。 形はちがえど、宗教の目指す山の頂は同じところにあります。頂上をめざすための登山ルートが違うだけだと思います。
お寺ではお墓や仏壇の持ち方、先祖供養のあり方について相談を受けています。
一番大切なのは、先祖供養のこころを知ることです。自分のこころと体を大切にし、また、大切な人を思う気持ちのことです。
その心を知れば、物に捉われることのない、安心を感じられると思います。 お墓、仏壇の管理方法などで悩んだときには、まずは、一呼吸。自分のこころと対話してみてはどうでしょう。
そうすれば、あなたにとって一番の、供養の形が見つかると思います。