ゴールデンウィークの前後、気をつけなければいけない5月病。
意気揚々と新しいことに取り組んだ4月1日の決心に、わずかな疑いの種が芽を出しはじめる。「本当にこれがわたしのやりたいことなのか?」「もっと他の道を選ぶべきだったのか・・・」と。
周りの人たちが輝いて見え、ますます気分が沈んでしまう。
仏の教えは、迷った時、自分に疑いをもった時、自信が持てない時の良い薬になります。
1つのことをやり続けていると、やりがいを感じられて楽しく充実している時もあれば、上手くいかず悪循環ばかり起こってしまう時もあります。
気分が乗っている時に、前向きに取り組むのは大事なことです。ただ、一番大事なことは、うまく行かない時、気分が乗らない時に、どう対処するかということです。
十分な成果が得られずうまくいかないとき、投げやりになってはいけません。本分から目を背けてもいけません。
うまくいかないときは、その道を選びとった自分の初心を思い返して、取り組み方を工夫してみます。
それと同時に身のまわりの環境、日常生活をも点検してみましょう。
書類は溜まっていないか。デスクは散らかっていないか。部屋に埃がつもっていないか。玄関は綺麗か。風呂を洗っているか。トイレ掃除をしているか。家族を気遣っているか。
毎朝、本堂で線香を立て、般若心経をお唱えしています。同じお経を同じように読んでいても、自分のこころの動きはその日によって違います。過去や未来のことに心がとらわれて、うわの空でいるときには、一心不乱に庭掃除、トイレ掃除、風呂掃除をしています。
体を動かしているうちに、こころのもやもやが晴れてきます。わたしはその瞬間を大切にしています。
自分の歩む自分だけの道は、日常生活と切り離せないものです。仕事、学業へのモチベーションが上がらないときには、日常生活にも目を向けてみましょう。